所沢聖地霊園では、ご来園されるすべての方に安らぎをご提供しております。

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霊園からのお知らせ

整備された園内と充実した施設で、お迎えいたします。

相続とお墓について

1.土地所有の観念のはじまり

日本では昔(飛鳥時代~奈良時代にかけて)、公地公民制度が取られていたと言われており、その当時すべての土地は天皇に属すると考えられておりましたので、田畑の所有権ということは観念されていませんでした。
その後、奈良時代にいわゆる「三世一身の法」という法律が施行され、開墾者から三世代までの墾田私有が認められました。
この時代に、土地所有の観念が出来たと言われています。

2.ご法要等について

私たちが日常語として使う言葉に「たわけ者」というものがあります。
この語源についてはいろいろな見解があるようですが、「田分け者」から来ているという説が有力です。
つまり、自分の有する土地(田んぼ)を長男等一人の者に全部継がせればいいのに、そのような相続方法によらずに、子供全員に分けてしまったために、田んぼが分散化してしまい、収入が減り生活ができなくなってしまう。
このことの愚かさを「田分け者」と表現したというのです。
このように、「たわけ者」という言葉は、もっている土地を子供全員に分けることが愚かであるということを意味していたことになります。
なお、田んぼが複数の所有者に細分化するということは、上記の通り所有者にとってみて不利になるばかりではなく、年貢を徴収する治世者の側からみても、取り高が減ったり徴収の手間が増えたりしますので好ましくなかったと考えられます。
江戸時代に入ると、武家社会では「長子単独相続」が確立されました。長男など親類の会議によって定められた者が家督を相続し、そのような者がいない場合はお家取りつぶしとなりました。
そのため、しかるべき跡取りがいない大名家では養子縁組をすることにより家の断絶を防ぐことになりますが、江戸時代初期には、「末期(まつご)養子の禁」という決まりがあり、死に瀕した者が養子縁組をすること、(これを「末期養子と言います」)は
禁止されていました。

3. 現代の相続制度

明治時代になり民法が制定され、何度かの改正を経て現行の相続制度になりました。
現在の法律では、遺言を書かずに死亡した場合の相続人は、順に配偶者・子供、子供がいない場合は親、親もいない場合は兄弟姉妹となります。
もちろん、これは日本ではこのように決まっているということを意味するにすぎず、諸外国ではそれぞれ別の制度を採用しています。

4. 祭祀財産について

民法では、お墓・仏壇・家系図は祭祀財産と言って、一般的な相続財産とは別の扱いを受けます。
民法897条1項は、「系譜、祭具及び墳墓の所有権は、前条の規定にかかわらず、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する。ただし、被相続人の指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者があるときは、その者が承継する。」と定め、同条2項は「前項本文の場合において慣習が明らかでないときは、同項の権利を承継すべき者は、家庭裁判所が定める。」と定めています。
祭祀財産は遺産分割の対象外となり、祭祀承継者がそれを引き継ぐことになります。
そして、上記の通り、祭祀承継者は民法では明確な定めがなく「慣習による」とされています。
この「慣習」という概念が極めてわかりにくく、時代や地域、また個人によって大きく差があるように思いますが、国民全体の多数決で決めるとしたら、長男と考えられる方が今でも多いのではないではないかという気がします。
なお、被相続人が残した遺言書に祭祀承継者の指定があれば、問題なく指定された人が承継します。
後でも述べますように、当霊園としましては、祭祀承継者が誰であるかということが極めて重要な意味を持ちますので、祭祀承継者を予め決めておいていただけると大変助かります。
次に、墓地使用権について簡単にご説明いたします。
通常私たちが「家を買った。」と言った場合、その家の所有権を取得したことを意味します。民法206条は「所有者は、法令の制限内において、自由にその所有者の使用、収益及び処分をする権利を有する。」と規定していますので、所有権とは(1)使用(2)収益(3)処分の権利が備わったものと考えることができます。つまり、所有権を有する者は、その物を自由に使用(例えば、その家に住む)、収益を上げる(例えば、第三者に賃貸し家賃収入を得る)、処分する(例えば、第三者への売却)ことができるというわけです。
これに対して、「お墓を買った。」と言う場合、これは墓地の所有権を取得したということではありません。
墓地の使用権、つまり永代使用権を取得したということになり、所有権とは違うのです。
この点を誤解しないようにしていただきたいと思います。
当霊園において承継者を確認するためには、戸籍謄本・改製原戸籍本などが必要になります。
使用者がなくなった後、承継者が誰であるかということで争い事にならないようにするためには、現使用者が承継者を決めて書面で残しておくのが良いと思います。

5. 日本の民法の限界

先ほど述べましたように、日本の民法では、相続人には順位が付けられていまして、配偶者と子、子がいない場合には親(直系尊属)、親がいない場合には兄弟姉妹の順になっています。
もちろん、この順位は国が決めた法律に基づくものですから、逆らうことはできません。
しかしながら、このルールに従ったのでは理不尽と思われる結果が生じることもあり得ます。
例えば、ある母親が愛人ができたという理由でその当時幼児であった長女と長男を捨て家を出たため、その幼児たちは施設に預けられ、その後長女は結婚し子供も生まれ、長男の方は就職はしたが結婚はせず、ある会社で働き、相応の収入を得て一人暮らしをしていたという事例があったとします。この事例で、その長男が突然交通事故で亡くなってしまい、遺言も書いていなかったとしますと、この長男が残した財産は、現行の民法では、長女ではなくその長男を捨てた実母のものということになるのです。この事例では、長男が残した財産は幼児期を一緒に過ごした唯一の親類である長女に引き継がせるのが妥当ではないかと私は思うのですが、民法に従う限り、必ずしもそのような結論にはならないのです。
このように、法律とはいっても所詮人間が決めた事柄ですから、具体的な事例に直面しますと、果たしてその結論で本当によいのかという疑問にぶつかることが結構あるのです。

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